退化論

 

作詞 阪井誠一郎

作曲 阪井誠一郎

 


誰だこんな便利な物を作ったのは
みんな夢中で
歩く事さえやめてしまったじゃないか

触れ合うことで
感じる温度があるんだ
星がたくさん見えた頃
この場所はとても素敵だったんだ

ホモ・サピエンスは退化し続ける
ダーウィンあんたはそれも
分かっていたんでしょ
文明というまやかしに
本能を忘れかけた馬鹿な猿

宇宙と交信することだって
死んだアイツと話をすることだって
きっと昔は出来たんだ
そうだからあんな大きな絵を描いたんだろ

このままじゃ味も匂いも
必要なくなって
幼い頃図鑑でみた宇宙人のように
なるんじゃないか

ホモ・サピエンスは退化し続ける
ボクがキミを好きなことくらい
直感でわかるでしょう
文明というまやかしに
本能を忘れかけた馬鹿な猿

ホモ・サピエンスは今日も退化し続ける
本当に大切なのはこの国の経済や
法律じゃないでしょ
文明というまやかしに
本能を忘れかけた馬鹿な猿

 

 



ドライフラワー

 

作詞 阪井誠一郎

作曲 阪井誠一郎

 

色褪せたドリップポット
ゴーキャンのポストカード
お揃いのアンティークマグ
キミがくれたフランスの小説

 

一目惚れのアーチトップ
履きなれた重いブーツ

着ないのに捨てないTシャツ
古いノートからこぼれたクローバー

 

裏庭の錆びた自転車
ジュールヴェルヌのアドベンチャー

二十歳の祝いのモンブラン
書きためた日記が宝物

 

遥か遠い記憶
冷蔵庫に貼ったフライヤー
星座早見版まわせば
きっと分かるこれからの運命

 

このままじゃ飾り物になりそう
蕾のままのドライフラワー
物置になったアップライトの蓋を
開けてみたい気分

 

 



約束の日

 

作詞 阪井誠一郎

作曲 阪井誠一郎

 

ベランダの手摺に身をあずけ
遠くの夕陽を眺めてる
今日は久しぶりの友と
酒を交わす 約束の日

いろんな事があったから
キミに言えない事もある
顔が変わったなんて言われまいか
心の中 覗かれまいか


昔のように あの頃みたいに
ボクのすべてを許してください

6時のバスに乗ったなら
7時には約束の店に着く
実のところを言ったなら
1時間前には着替えも済んでる


突然空いてるかって聞かれたんだ
いけるよと返事したけれど
実のところを言ったなら
気持ちの整理がつかないままだ

夕陽が雲を下から照らす
今日の終わりを告げている
こんなままで顔見たら
作り笑いで終わりそうだ


もうすぐ6時だ
バスが来る
言い訳ばかりを探してる
今日は久しぶりの友と
酒を交わす 約束の日
酒を交わす 約束の日

 

 


 

 


リビドー

詞 阪井誠一郎
曲 阪井誠一郎

キミのこと守り続ける人になりたい
決めたこと守り続ける人になりたい
空に咲く 一輪の花
覚えているよ
キミと暮らすこの世界を
守り続けたい

だけど邪魔するのさ
欲望っていうスイッチが
あれもこれも欲しくて
キミを困らせてしまうよ

支配者に作られた教科書を捨てて
本能の許すままに
キミを愛したい

学者たちに屈しない知識が欲しい
善と悪を計り知る知識が欲しい

だけど邪魔するのさ
欲望っていうスイッチが
あれもこれも欲しくて
キミを泣かせてしまったよ

支配者に記された国境を消して
本能の許すままに
旅してみたい

 


 

 


僕の車に乗ってくれないか

 

作詞 阪井誠一郎

作曲 阪井誠一郎


僕の車に乗ってくれないか
あまり心地いいシートじゃないけど
雨の日はジャンゴ 晴れたら風の音
レモンの香りのコロン

僕の車に乗ってくれないか
朝早くても迎えに行くよ
君の膝小僧 地図を広げて
東へ西へと回る

行き先はどこだっていい
そうね 海が見える場所へ
夕暮れ時に染まる雲
二人で眺めてみたい

僕の車に乗ってくれないか
行き先は二人の未来

 

僕の車に乗ってくれたなら
幼いころの話をしよう
君が笑えば僕はうれしい
ここは二人の世界

駆け回った丘のことや
おぼれかけた川の話
まるで君がそこにいたような
目の前の景色と重ね

僕の車にのってくれないか
行き先は二人の未来

僕の車に乗って

 


 

 


大きな木

 

作詞 阪井誠一郎 

作曲 阪井誠一郎

 

そこには大きな木があって
木陰を求めてみんなが集まる
ケンカをしている人もいれば
誰かを待っている人もいる

春の風にざわざわ揺れて
出会いと別れをいくつも見てきた
また会えるさって さよなら言わず
別れた友よ 夢は叶ったかい

いつまでもそこに戻れるように
いつまでも
頑張って立っていて欲しいんだ
大きな木

 

悩みは昨日の事ばかりで
描いた夢は赤い箱の中
秋の風にざわざわ揺れて
春が来るまで枯葉で包む

いつまでもそこに戻れるように
いつまでも
頑張って立っていて欲しいんだ
大きな木

 

 


 

 


ドアの向こう

 

作詞 阪井誠一郎 

作曲 チェリー森田

 

ひと晩 考えて出した答えは
気の向くまま旅に出ることだった
グチャグチャになった荷物を
部屋に残して
どうせ戻らないから
カギはかけない
 
ああ 広がる朝の匂い
夢の続きはドアの向こう
真っ白な世界
お気に入りのブーツに足を入れて
どうせ走らないから
ヒモは結ばない
 
おはよう はじめまして
足取り軽やか
初めて会う人にドキドキしちゃう
ドキドキしちゃう
こんにちは ごきげんよう
お前も同じさ
小さな勇気を出して
 
行き当たりばったりって
愉しいじゃないか
夢の続きは道の向こう
白いキャンバス
路傍のちっちゃな花に心奪われ
どうせ急がないから
しばらく見ていこう

 

 


 

 


鳥のうた

 

作詞 阪井誠一郎

作曲 阪井誠一郎

 

今度生まれて来るとするなら
大空はばたく鳥になる
羽を広げて風を感じよう
あなたの住む町 飛んでいく

朝目覚めたら歌をうたおう
輝く森も聞いている
そしたらあなたも私に気づき
口笛を吹いて真似するの

 

ああ もっと優しい歌を
きっと あなたに届けられるはず
だからずっと探してるんだ いつも
宝石みたいな眼差し

 

今度生まれて来るとするなら
大空はばたく鳥になる
そしたらあなたも私に気づき
両手を広げて真似するの

そしたらあなたも私に気づき
両手を広げて鳥になる 

 


 

 


雨の日曜日

 

作詞 阪井誠一郎 

作曲 阪井誠一郎

 

あんなに晴れてた青空はどこ
昨日までとまるで違う世界
誰のイタズラだ嫌がらせか雨の日曜日

せっかく立てた計画もパー
次の予定 無期限の延期
厚く覆われた雲を見てる雨の日曜日

ベランダの奥に吹き込み
ココロの窓を叩く
嫌をなく高鳴る鼓動
こんな魔性のリズム

この日のためのシャツも靴も
君と過ごすバラ色の時間も
いとも簡単に流されたよ雨の日曜日

 

もしも今日で世界が終われば
思い残すことばかりだ
誰のイタズラだ嫌がらせか雨の日曜日

ベランダの奥に吹き込み
ココロの窓を濡らす
無数の波紋の水たまり
まるで底なしの沼

ベランダの奥に吹き込み
ココロの窓を叩く
嫌をなく高鳴る鼓動
こんな魔性のリズム

あんなに晴れてた青空はどこ
昨日までとまるで違う世界
誰のイタズラだ嫌がらせか雨の日曜日


トビウオ

 

作詞 阪井誠一郎

作曲 阪井誠一郎

 

キミが綺麗じゃ言いよったけ
ちぃと無理して来てみたんよ
ほんまにキレイな夕陽じゃね

あの頃毎日見とったのに
何で気づかんかったんじゃろ
ほんまにキレイな夕陽じゃね


こころも穏やかじゃ
すっかり昔話
でもときどき水面ゆらす
瀬戸内のトビウオみたいじゃ


今に思えばあたりまえじゃね
何で許せんかったんじゃろ
ほんまに後悔しとるけね


頬を触る風も
膝を洗う波も
ここで育ったけね
大事なもん全部あったのに


今に思えばバカみたいじゃろ
笑って許してくれるかね
ほんまにキレイな夕陽じゃね

ほんまにキレイな夕陽じゃね
今でも忘れとらんけえね


悲しみよ さよなら

 

作詞 阪井誠一郎

作曲 阪井誠一郎

 

キミの涙がこぼれたら
こぼれたら こぼれたら
どんな色の涙でも
受け止めてあげる

空色や桃色や茜色 水浅黄
ボクの白いTシャツで
拭ってあげる

 

悲しみよ さよなら
悲しい色が消えるのは
乾いた唇が触れてるときだけ

 

キミの涙はつめたくて
つめたくて つめたくて
ボクの火照った体を
冷ましてくれる

 

悲しみよ さよなら
悲しい色が消えるのは
閉じてた唇が開いた時だけ

 

常盤色 菖蒲色 鳩羽色 琥珀色
どんな色の涙でも
受け止めてあげる

ボクの白いTシャツで
拭ってあげる
悲しみよ さよなら